リノベーション
主要用途 / 専用住宅
家族構成 / 夫婦+子供2人
部屋構成 / 3LDK
主要構造 / SRC造
敷地面積 / ー
建築面積 / ー
延床面積 / 92.57㎡ (27.95坪)
地域地区 / 商業地域 防火地域
静岡県静岡市の中⼼部に建つ、地上21階建てマンション.
その19階に位置する⼀室の改修計画である.
住まい⼿は夫婦と⼦ども⼆⼈.
空間の主役となるアイランドキッチンを中⼼に据えながら、それぞれの個室を確保し、家族が⾃然とLDKに集まる暮らしを⽬指した.
また、インテリアや⾳楽を愛し、⽇々の暮らしを丁寧に楽しむ住まい⼿にとって、
窓の先に広がる19階からの眺望も、この住まいを特徴づける⼤切な要素であった.
改修前の間取りは、住まい⼿が求める機能をおおむね満たしていた.
そのため本計画では、間取りを⼤きく変更するのではなく、空間に存在する余分な要素や不要な線を削ぎ落とし、
住まいの本質を際⽴たせることを設計の軸とした.
そのうえで、暮らしの中⼼となるアイランドキッチンを「ステージ」のような存在として据え、
空間全体の素材やディテールを丁寧に積み重ねることで、新たな価値を与えている.
⽞関からバルコニーへと続く⼀本の視線を意識し、廊下の天井は眺望へ向かって緩やかに傾斜させている.
また各個室を⼗分に確保するため廊下幅を広げることはできなかったが、廊下⾃体を少しリビング側に伸ばしたこと、
また元々寝室だった部屋を少し廊下として使うことで、廊下全体の⻑さを伸ばすことで⾼さの変化と合わせて視線を奥へと導き、
限られた空間に広がりと奥⾏きを⽣み出している.
床には重厚感のあるグレーの⼤判タイル、天井にはブラックチークの突板、壁には柔らかな陰影を⽣む乳⽩⾊の左官仕上げを採⽤した.
重⼼を低く抑えながら、光を受けて表情を変える左官壁が空間にやわらかな広がりを与えている.
また、各個室の建具も壁と同素材で仕上げ、レバーハンドルも極⼒シンプルなものを選定することで壁⾯を⼀枚の⾯として⾒せ、
不要な線を消し去る⼯夫を施した.
LDKでは、アイランドキッチン、壁⾯収納、垂れ壁の⾼さを意識し、⽔平ラインを整えることで空間全体に秩序を与えている.
その統⼀された⽔平性が、窓の向こうへと続く眺望をより印象的に引き⽴てている.
本当に必要なものだけを残し、暮らしを豊かにする要素を丁寧に加えていく.
削ぎ落とすことと、加えること.
その⼆つの⾏為の均衡によって、住まい⼿の理想の暮らしを静かに⽀える住空間を⽬指した.

















